G’day★シドニー在住のSarahです。
看護学士を持っていると、キャリアアップに繋がったり、海外でも看護師免許取得ができるチャンスが増えます。しかし…
- 看護学士はどうやって取得するのが良い?
- 仕事との両立はできる?
このような疑問があっても、周囲で相談できる人が少ないのも事実でではないでしょうか。
今回は通信制大学に通うメリットについて記事にしてみました。
- 看護学士を取得する3つのルート
- 通信制大学で看護学士を取得するメリット・デメリット
大卒以外のナースが看護学士を取得する3つのルート
基本的には、以下の3つのパターンが考えられます。
- 通信制大学→学位授与機構の試験に合格する
- 看護大学の3年次に編入学する
- (番外編)大学院で「修士」を取得する
もちろん大学で何を学びたいか、将来何に生かしたいかということで、最適なルートが変わってくると思います。
「学士を取得する」という目的だけを考えた場合の結論から言うと、①学位授与機構で看護学士を取得するというパターンが一番コスパがよいと思います。それぞれのメリット、デメリットを比較していきます。
①通信制大学→学位授与機構の学位審査に合格する
メリット
学士取得までの費用が最安
通信制大学では、学士取得に必要な31単位(高専は62単位)を修得します。通信制大学と学位授与機構の試験を合わせてかかる費用は約25~35万円です。一般的に看護大学を卒業するのには4年間で250万~700万円の学費がかかると言われています。一方で専門学校は60~250万円程度です。
私の例でいうと、専門学校(3年)の学費140万円+単位修得35万円でトータル175万円で学士取得が可能になります。つまり学位授与機構を利用して学士を取得するパターンでは、大学に4年間通うよりも安く学士を取得できることになります。
働きながら通学できる
通信制大学の授業は基本的にオンラインで行われるので、スクーリング(学校に足を運んで通うこと)が不要です。授業自体も、自分のスケジュールに合わせて時間のある時に受けることができます。
そのため、現役ナースでも仕事を辞めることなく学ぶことができます。ナースのキャリアを積みながら、お金を稼ぎながら、そして単位修得もできます。その他、産休・育休中の休みを利用して通学することも可能といえます。
最短1年で必要単位が修得できる
専門卒・短期大学卒の人は最低1年かけて31単位、高専卒の人は最低2年かけて62単位を修得する必要があります。仕事が忙しくて、1年で単位取得が難しいという人は2年かけて31単位取得、など選択可能な大学もあります。
選考試験が不要
基本的に書類選考のためのテストがありません。申請に必要な書類を集めて、選考料を納付した後は選考結果を待つのみです。また、定員が設けられていない(記載なし)こともあるので、条件をクリアしていれば選考を通ると思います。
周囲でも選考に落ちたという話は聞いたことがないので、大丈夫だと思います!
海外からでも受講できる
一部の通信制大学では海外からの受講も認めているので、単位の修得自体は海外留学中でも可能です。学位授与機構の試験に関しては、東京もしくは大阪の試験会場に行く必要があります。
デメリット
大学を卒業したことにはならない
このルートを選ぶ最大のデメリットだと思います。最終学歴は専門卒のままなので、学士の学位はとれたとしても、大卒ではありません。しかし、国内では学位授与機構を利用して学士を取得した人は「大卒相当のレベル」と認められるケースが多いようです。
憶測ですが、仮に海外の大学などに編入する際、募集条件として「日本の大学を卒業していること」と書かれていた場合があったとします。学士を持っていても大学卒業はしていないので、編入を認めてもらえないケースもあるかもしれません。
授業で困ったときに相談できる人が少ない
基本的には、オンラインでの授業の大学が多いです。なので、周りの生徒が何人いるのか、どのような人たちなのか全く知らないまま授業を受けることになります。授業内容でわからないことがあった場合、気軽に相談できる友人は少ないかもしれません。
しかし、私の通学した大学では、講師に質問できるオンラインチャットルームが設けられていました。各大学でそのようなサポート対策はされているので、あまり心配する必要はないように思います。
学位授与機構の学位審査を受けて合格する必要がある
通学を終えただけでは学士の学位はもらえません。単位修得後に学位授与機構の試験を受ける必要があります。その際、学修した内容をまとめたレポートを10~17ページにわたって作成する必要があります。また、その後、小論文試験を受けて合格したら学士が取得できます。
レポートを書きなれている人は少ないと思うので、書き方に戸惑ったり、内容をうまくまとめられない人もいるかもしれません。
②看護大学の3年次に編入学する
大学の3年次に編入すると週に3~4日の通学が必要になるようなので、正職員を辞めて派遣やパート看護師として働く人が多いようです。開校している大学が限られていることと、毎年数人しか募集しないため倍率は高めです。
メリット
- 将来的に大学院に行きたい人は有利になる
- 保健師など追加で資格取得ができる
- 講義の質が高い
- 大学卒業と「学士」取得が可能
デメリット
- 2年分の学費がかかる
- 高専卒の人は対象外の大学がある
- 入学試験を受ける必要がある
- 入学倍率が高い
- 正職員として働きながら学業を両立するのは難しいことが多い
③番外編 大学院で「修士」を取得する
正確には「学士」取得ではありませんが、飛び級?をして「修士」取得が可能です。
診療看護師・特定看護師・専門看護師になるには大学院に2年間通う必要があります。専門卒で学士を取得していなくても、出願資格を満たしていれば一部の大学の修士課程に挑戦できます。一般的には5年の実務経験が最低条件となるようです。当たり前ですが、高度な知識が必要になるので相当な努力が必要です。
メリット
- 高度な知識とスキルが身につく
- 就職・キャリアアップが有利
- 大学院卒業と「修士」取得が可能
- 2年分の学費がかかるが、教育訓練給付金がもらえる
デメリット
- 入学試験を受ける必要がある
- 入学倍率が高い
- 仕事との両立が大変(特定看護師)
- 正職員として働くのは難しいことが多い(診療看護師・専門看護師)
まとめ
「学士」を取得する目的であれば、通信制大学に通うのが一番コスパがよいのでオススメだと思いました。自分が何を学びたいか、何のために学士を取得したいかという目的によって、ルートを選択するのが良いと思います。
専門卒だから仕事に支障があるというわけでは決してないので、学士にこだわらず実際の現場でスキルを磨くのも一つの手であるのも事実です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。